8月20日 日露親善新潟市議会議員10名(渡辺仁団長)にてウラジオストク市議会を訪問いたしました。(以下ウラジオと略)建物はウラジオ駅周辺の少々古びたビル内。ハバとは違い、市議会と役所は完全に分離しています。ウラジオ市議団は女性のノヴィツカヤ議長他4名。議長とヴェセロフ市議は日本訪問の経験があります。
まずは市議会のパンフレットを渡され、議長「これを読んでいただければわかる」との一言。絶対読めません。 冗談はさておき、現在のウラジオの状況と日本および新潟市との関係の方向性について談義いたしました。といいたいところですが、通訳オルガさんがいまいち。わからなくなると唸り、悶絶するオルガさん。
そのまえに簡単にウラジオ報告。ウラジオの人口は約65万人。1958年から1991年までは閉鎖都市として、一般市民は入れませんでした。 ここは軍港都市。今も戦艦や潜水艦が停泊しています。
まず、私が率直に驚いたのはウラジオの発展ぶり。文化的で落ち着いたハバロフスクとは全く違う都市ぶりに驚きです。
車。車。一歩通行だらけの路駐だらけに大量の車。とにかく鼻先を入れれば勝ちという戦いです。チキンな私はドキドキ。
車はほぼ日本車。ぼろぼろの車もありますが、でっかいレクサスなど見たことない高級車もいっぱい。平均賃金は10万円程度ということでしたが、う~ん。おそらく3年前のAPEC開催とともに急速に発展を遂げ、貧富の差も大きくなってんではなかろうか。物価はほぼ日本と同じですが、ルーブル安も手伝って日本製のものは高い。カップヌードルが500円。とても食べられない。食事はボルシチとストロガノフのオンパレード。味薄です。塩をいっぱい振って食べますが・・・。私はやはり日本人。
さて、議会での懇談に話は戻ります。
9月に「東方経済フォーラム」がウラジオで開催されます。実は皆さんそれでバタバタなのです。なぜなら「プーチン大統領」がそこに登場するから。各国閣僚級が集まります。それほど各国は極東の開発に注目しているのです。ロシアは極東の開発に重点を置いているのです。9月から「FREE PORT」-ウラジオをはじめとした極東ロシアの15港が自由港となるのです。
極東のシンガポール化。中国直通の高速道路の建設や、韓国その他アジア企業の進出など景気のいい話が議長さんからお聞かせいただけました。下の写真が会場となる極東連邦大学内にある会場です。
この大学は9つの学部からなる総合大学。生徒は5万人。ルースキー島という島ひとつが大学と宿泊施設。
大学は夏休み中でしたが、規模が違う。
言うまでもありませんが、対露関係は非常に難しい。領土問題もあれば、自国内の問題もある。ウラジオがフリーポートになったからと言って、一足飛びに極東がシンガポールになるとも思えない。
「法的安定性」の確保はできるのか。今以上に対露関係が進むには、やはりそれなしではありえないと思います。
ただ、だから何もしなくてもという状況ではない。ここが大変難しい所だと思います。
9月に新潟市議会とウラジオストク市議会は相互協力の協定を調印する予定です。
始まりはやはり人と人とのつながり、対話から。国策は国策として、私は友好都市としての新潟の役割はやはり大きい。先人に習い、多いに関係拡大に向け、模索検討を継続すべきと考えます。
具体的に貢献できるよう知恵を絞りたいと思います。